昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。ダウは決算内容が嫌気されてメルクなどが売られる展開となり、一時マイナス圏での推移となりました。ただ、FOMCを控えて早期利下げ観測が下支えとなり、持ち直す動きとなりました。一方、NASDAQなどは調整の動きから売り圧力が強まりました。結局ダウは203ドル高の40743ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米国の消費者信頼感指数などが市場予想を上回ったことで債券に対する売りが優勢となる場面もありましたが、中東の地政学的リスクや早期利下げ観測が高まる中で債券に対する買い意欲は根強く、利回りは上値を抑えられました。米10年債利回りは4.14%台前半、30年債利回りは4.39%あぢ後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米国債利回りの上値の重い展開などを眺めてドルに対する売りの流れが展開されています。米国の早期利下げ観測が高まる中でドルは先安観から軟調地合いとなっています。ただ、FOMCを控えていることもあり、様子見ムードから大きな動きにはなっていません。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.28ドル台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
円は大幅上昇となって推移しています。ドル/円、ユーロ/円が1円超、ポンド/円が2円超の上昇となるなど円に対する買い意欲が強まっています。日銀の金融政策正常化に向けた思惑が強まる中で円高基調となりました。三村財務官の円安けん制発言なども材料視される流れとなりました。現状ドル/円は152円台半ばから後半、ユーロ/円は165円台前半、ポンド/円は196円台前半、豪ドル/円は99円台後半で、れぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 下げ幅拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドブレイクからバンドウォークといった動きとなり、下値を拡大しました。その後一時持ち直す動きを見せましたが、バンドの-1σ前後の水準で抑えられて再度下落する流れとなっています。日中安を更新しての動きであり、このまま再度バンドの下限まで下落するかに注目です。売りの流れが強まる中でバンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。
現状バンドの上下限中心線が下落する流れとなっています。トレンドそのものが下向きであり、下値を拡大しやすい形となっています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところで、一時的には調整の動きが意識される場面はありそうですが、上値は重く戻り売り優勢の局面が継続しそうです。このままバンドの下限まで下落し、そこでは支えられるものの上値は抑えられやすいといった動きになるのではないでしょうか。