先週末のNY株式市場は下落しての引けとなりました。世界的なシステム障害の発生を受けてリスク回避的な動きが強まり、売りの流れが展開されました。ここまでの上昇に対する調整の動きも懸念され、下げ幅を拡大し、ダウは377ドル安の40287ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。ここまでの早期利下げ観測から債券に対する買いの動きが強まり利回りは下落基調となっていましたが、週末を控える中でここまでの動きに対する修正の動きが入り、債券に対する売り圧力が強まりました。米10年債利回りは4.23%台後半、30年債利回りは4.44%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての引けとなりました。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い戻しの動きが強まる展開となりました。株価の大幅下落を受けてユーロなどが売られやすい展開となっており、ドルの下値が支えられました。ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.29ドル台前半でそれぞれ引けました。
円は全体的には買われやすい地合いとなりました。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円が小幅に上昇しましたが、クロス円は全般的に上値の重い展開となって引けました。株価の軟調地合いを受けてリスク回避的な動きが強まり、円買い優勢の流れとなりました。ただ、週末ということもあって様子見ムードが強まり、NY時間帯は大きな動きにはなりませんでした。ドル/円は157円台半ば、ユーロ/円は171円台半ば、ポンド/円は203円台前半から半ば、豪ドル/円は105円台前半から半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。様子見ムードが強まっており、方向感の見えにくい流れとなっています。しばらくは中心線を挟んでの動きが維持されるのではないかとみています。まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。
現状バンドの上下限中心線が横ばいでの動きが展開されています。バンド幅は狭いレンジでの動きとなっており、市場にはエネルギーが蓄積されており、動き出したら大きくなる可能性は高そうです。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、しばらくは様子見ムードとなるのではないかとみています。