昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米国の早期利下げ観測が高まる中でダウが堅調地合いを維持する流れとなる一方、米国の対中半導体規制などへの警戒感からハイテク銘柄に対する売り圧力が強まる展開となり、NASDAQが大幅下落となって引けました。トランプ前大統領が台湾は防衛費を払うべきなどと発言したことも売り圧力を強める流れとなりました。ダウは243ドル高の41198ドルで引けました。
米国債市場は利回りが堅調での引けとなりました。米国の早期利下げ観測が高まる一方、トランプ前大統領の財政拡張に対する警戒感から債券に対する売り圧力も強まりました。全体的には方向感の見えにくい流れとなり、10年債利回りは前営業日比変わらずでの引けとなるなど、様子見ムードが強まりました。米10年債利回りは4.15%台半ばから後半、30年債利回りは4.37%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りは底堅い動きが見られましたが、米国の早期利下げ観測が高まる中でドルの先安観は根強く、上値を抑えられる流れとなっています。トランプ前大統領がドル高をけん制する発言をしたこともドルに対する売り圧力を強めています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.30ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買われやすい地合いとなっています。ドルインデックスの下落を受けてドル/円が大幅下落となっており、クロス円も売り圧力が強まる展開となっています。円は主要通貨に対して買われやすい地合いとなっており、ドル/円は2円超の下落となっています。河野デジタル相が日銀に政策金利を引き上げるよう求めたと伝わると円に対する買いの流れが強まる展開となりました。現状ドル/円は156円台前半、ユーロ/円は170円台後半、ポンド/円は203円台前半、豪ドル/円は105円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と下限で挟まれたレンジを動いています。目先はバンドの下限から持ち直す動きとなっていましたが、中心線で抑えられてじり安基調です。上値の重さが意識される中でバンドの下限まで下落する可能性が高そうです。バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなるかどうかに注目です。
現状バンドの上下限中心線がじり安となっています。トレンドそのものが下向きで、売られやすい地合いとなっています。さらにバンド幅が狭い状況であり、市場にはエネルギーが蓄積しています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きも視野に入る局面であり、バンドの下限まで下落した際は注意が必要でしょう。ただ、バンドの上限がじり安基調となっていることから、この方向感が重要となりそうです。