昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。朝方は欧州株の調整の動きを受けて軟調地合いとなりましたが、売り一巡後は買い戻しの動きが強まり上値を拡大する展開となりました。パウエルFRB議長が最新の経済データはインフレが再び鈍化傾向をたどっていることを示唆していると指摘したことなどを受けて米国債利回りが上値を抑えられたことも株価を支えました。ダウは162ドル高の39331ドルでの引けとなりました。また、テスラが大幅上昇となったことでNASDAQが最高値を更新しました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。JOLT求人件数が予想を上回ったものの、パウエルFRB議長の発言を受けてやや債券に対する買いの動きが展開されました。ここまでの債券に対する売りの流れに対する調整により、利回りの上値が抑えられました。米10年債利回りは4.43%台半ば、30年債利回りは4.60%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが低下する流れとなっており、ドルの上値を抑える展開となっています。パウエルFRB議長の発言を受けて早期利下げが意識されたこともドル売りの流れを強めました。ただ、利下げには更なる革新が必要とも述べており、積極的にドルを売り込む展開にはなりませんでした。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ばで、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は全体的には軟調地合いとなっています。ドルインデックスの下落を受けてドル/円が小幅に下落していますが、大きな動きにはなっておらず様子見ムードとなっています。クロス円も大きな動きにはなっていませんが、円に対する売りの流れが継続しています。ただ、米国の独立記念日を控えていることで、積極的な売買が手控えられました。現状ドル/円は161円台半ば、ユーロ/円は173円台半ば、ポンド/円は204円台半ばから後半、豪ドル/円は107円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直したものの、バンドの中心線で抑えられる動きとなっています。目先は大きな動きにはなっていないものの、上値の重い展開が継続しています。このまま上値の重い展開が維持されるのではないかとみており、まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。
現状バンドの上限が下落、下限がほぼ横ばいといった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています、バンド幅は比較的狭い状況であり、動き出したら大きくなる可能性はありそうです。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要で、目先の上値の重さを考えると、まずはバンドの下限のブレイクには注意したいところです。