先週末のNY株式市場は下落しての引けとなりました。朝方は米PCEの鈍化などを眺めて買い優勢の流れとなり、一時270ドル超の上昇となりましたが、米国債利回りの上昇やミシガン大学消費者態度指数の確報値が市場予想を大きく上回ったことなどを受けて売りの流れが強まりました。週末、月末、期末ということもあってポジション調整の動きが強まったことも株価の上値を抑えました。ダウは45ドル安の39118ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大幅上昇となって引けました。朝方は米PCEを受けて上値を抑えられる場面もありましたが、下落が一巡すると急激に押し戻す動きとなり、上値を拡大しました。ミシガン大学消費者態度指数の確報値などを受けて米国の早期利下げ観測が後退する中で債券に対する売り圧力が強まりました。米金融当局関係者の利下げ慎重発言が相次いでいることも、利回りの下値を支えました。米10年債利回りは4.39%台半ば、30年債利回りは4.55%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての引けとなりました。米国債利回りの上昇などを眺めて下値は支えられたものの、月末、期末ということもあってポジション調整の動きが強まり上値が抑えられました。直近のドル買いの動きに対する修正の動きがある一方、米国の早期利下げ観測の後退が相場を支える流れとなっています。ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ引けました。
円は軟調地合いとなって引けました。大きな動きにはならなかったものの、米国債利回りの上昇などを眺めてドル/円が一時161円台をつけるなど堅調地合いが維持されています。政府・日銀の介入に対する警戒感は高まっているものの、米財務省が日本を監視リストに追加したことで、介入は難しいのではないかといった見方も強まっています。市場は円の安値を試す動きとなっており、円は売られやすい地合いが継続しました。ドル/円は160円台後半、ユーロ/円は172円台前半から半ば、ポンド/円は203円台前半から半ば、豪ドル/円は107円台前半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 堅調地合いで推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いています。下値の堅さが意識される一方、目先はバンドの上限に届いておらず、上値の重さも意識されています。やや方向感の見えにくい流れとなっており、ここからの方向感に注目が集まるところです。流れとしてはしばらくはレンジ圏での動きが意識されるのではないかとみています。
現状バンドの上下限中心線がじり高基調となっています。トレンドそのものは上向きですが、大きな動きにはなりにくいところではないでしょうか。バンド幅も比較的広い状況であり、しばらくは方向感の見えにくい流れとなるのではないでしょうか。ただ、下値の堅さは意識されそうで、バンドの中心線まで下落した場合は押し目買いに支えられるのではないかとみています。