昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米国の経済指標はまちまちとなりましたが、全体的にはやや悪化の印象となり、米国の早期利下げ観測を強めました。ただ、FEDは利下げを慎重に判断するといった見方は根強く、米株は上値を抑えられました。ダウは36ドル高の39164ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが下落しての引けとなりました。米国の7年債入札が堅調となったことなどを背景に、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。また、月末・期末が近付く中で保有債券の残存年月を長期化するための買いが入ったとのも見方も、米国債利回りの下げ幅を拡大しました。米10年債利回りは4.28%台半ば、30年債利回りは4.42%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが軟調地合いとなったことなどを背景に、ドルに対する売り圧力が強まる流れとなっています。米国の金融政策の先行きに対する不透明感が強まる中で積極的にドルを売る動きにはなっておらず、ドルインデックスは下げ渋りました。ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は小幅まちまちでの推移となっています。ドルインデックスは下落していますが、底堅い米株を背景に円売りの流れが継続しており、ドル/円は小幅に上昇しての推移となっています。日米の金利差が意識される展開で、ドル/円が底堅い動きとなっていることを背景に、クロス円も全体的に堅調地合いとなっています。ただ、調整の動きもあり、上値は抑えられています。ドル/円は160円台半ばから後半、ユーロ/円は172円台前半、ポンド/円は203円台前半、豪ドル/円は106円台後半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 調整売り優勢
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入っています。大きな動きにはなっていないものの、バンドの中心線を目指してのじり安基調となっています。このまま下落してバンドの中心線まで下落するかどうかに注目です。流れとしては中心線まで下落して、そこで支えられるのではないかとみています。
現状バンドの上下限中心線が上昇する流れとなっています。トレンドそのものは上向きであり、底堅い動きが意識されやすい形となっています。ただ、調整を入れながらの動きとなる可能性が高く、一時的に調整の動きが入っても下値は堅く、再度バンドの上限まで上昇する可能性が高いのではないかとみています。