昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米消費者信頼感指数などが市場予想を上回ったことで米国の早期利下げ観測が後退し、ダウが軟調地合いとなって推移しました。ボウマンFRB理事の政策金利をしばらくの間高水準に維持する必要があるといった発言もダウの上値を抑えました。ただ、エヌビディアが大幅反発する中でNASDAQはプラス圏での引けとなりました。ダウは299ドル安の39112ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測が後退する中で債券に対する売りの流れが強まる展開となりました。ただ、米2年債入札が順調といった見方が広がると債券に対する買い戻しの動きが強まり、利回りの上値は抑えられました。米10年債利回りは4.24%台半ばから後半、30年債利回りは4.37%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りが堅調地合いとなったことなどを背景に、ドルに対する買いが強まる流れとなっています。米経済指標の堅調が好感され、ドルは下値を支えられる流れとなりました。欧州債利回りが低下したこともドル買い優勢の流れを強めました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円は底堅い動きとなっていますが、クロス円はダウや欧州株の軟調などを眺めて上値を抑えられる展開となっています。日本政府・日銀の介入に対する警戒感も強まっており、積極的に円を売る動きにはなりませんでした。ドル/円も上値の重さが意識されています。現状ドル/円は159円台半ば、ユーロ/円は171円台前半、ポンド/円は202円台半ば、豪ドル/円は106円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが意識されており、バンドの中心線まで下落する展開となっています。ただ、中心線では支えられており、じり高基調となっています。このまま買いの流れが継続してバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。目先は大きな動きにはなっておらず、狭いレンジでの動きとなる可能性もありそうです。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇となっています。バンド幅が縮小傾向を強めており、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地はありそうで、大きな動きになるかどうかは不透明です。しばらくは様子見ムードが意識されるのではないかとみていますが、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。