昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。米企業決算や重要経済指標の発表を控えていることもあり、様子見ムードが強まる展開となりました。朝方は買い戻しの動きが強まりましたが、積極的に買い進む展開にはならず、前営業日終値を挟んでの動きからマイナス圏での引けとなりました。ただ、売りの流れも強まらず、小幅下落となる中、ダウは57ドル安の40358ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。米国の早期利下げ観測が高まる中で短期債利回りを中心に上値を抑えられる展開となりましたが、PCEデフレーターなどの重要指標の結果を見極めたいとの思惑から修正の動きが展開され、債券に対する売りの流れが強まりました。米10年債利回りは4.25%台前半、30年債利回りは4.48%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米国債利回りがまちまちでの引けとなる中でドルは底堅い動きが展開されています。欧州の利下げ観測が高まる中でドルが反射的に買われる展開となっています。ただ、円が買われる中でドルの上値は抑えられました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.29ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買われやすい地合いとなっています。日銀の金融政策正常化への思惑から円に対する買い意欲が強まり、円は主要通貨に対して買われる展開となりました。ドル/円は1円超、ユーロ/円やポンド/円は2円超の下落となるなど、クロス円は軒並み大幅下落となって推移しています。米株がマイナス圏に転じたことも円に対する買いを支えました。現状ドル/円は155円台半ば、ユーロ/円は168円台後半、ポンド/円は200円台後半、豪ドル/円は102円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値の重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から調整の動きが意識されて小幅に持ち直す動きを見せましたが、上値は重く横ばいからじり安へと転じています。調整が入りやすい場面で上値の重い展開からじり安といった動きとなっており、再度バンドの下限まで下落する可能性が高いのではないかとみています。
現状バンドの上下限中心線が下落する流れとなっています。トレンドそのものが下向きであり、戻り売り優勢の局面です。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところですが、バンドの下限までは下落する可能性が高いとみています。そして下限まで下落した場合はそこで支えられて一時的に持ち直すといった動きになるのではないでしょうか。