昨日のNY株式市場はまちまちでの引け。米CPIが市場予想を下回ったことで早期利下げ観測が強まり、リスク志向の動きとなり、ダウはプラス圏での推移となりました。ただ、NASDAQなどはここまでの上昇に対する調整の動きが強まり、下げ幅を拡大する展開となりました。また、ダウもNASDAQが大幅下落となる中で上げ幅を縮小し、32ドル高の39753ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが大幅低下となって引けました。米CPIの発表を受けて米国の早期利下げ観測が強まる展開となっており、債券に対する買い意欲が強まりました。米10年債利回りは一時10bp超の下落となるなど下げ幅を拡大しましたが、下落の流れが一服した後は小幅に下げ幅を縮小する展開となりました。結局米10年債利回りは4.21%台前半、30年債利回りは4.42%でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが続落しての推移となっています。米CPIを受けてインフレに対する警戒感が後退する流れとなり、米国債利回りが大幅低下となる中でドルに対する売り圧力が強まる展開となりました。米国の早期利下げ観測が強まる中でドルの先安観が強まる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.29ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は急激に買い戻される流れとなっています。米CPIが市場予想を下回ったことで日米の金利差が縮小するとの思惑が強まり、ドル/円が一時3円超の下落となるなど下値を拡大しました。ドル/円の急落を眺めてクロス円も急落しており、円は主要通貨に対して独歩高となっています。また、毎日新聞が政府関係者の話として、政府・日銀が為替介入を実施と報じています。現状ドル/円は158円台後半、ユーロ/円は172円台半ばから後半、ポンド/円は205円台前半、豪ドル/円は107円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり高基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きが意識されています。大きな動きにはなっておらずじり高基調ですが、バンドの中心線を意識しての動きとなっています。ここで抑えられるのか、それともブレイクして上値を拡大するのかで流れが変わってきそうです。上昇の勢いが弱いため、中心線で抑えられて再度バンドの下限まで下落する展開も十分にありそうです。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向となっていますが、縮小の余地がまだまだ残っているため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。流れとしては様子見ムードが意識されそうで、バンドの中心線を挟んでの動きとなる可能性もありそうです。基本的には上値の重さが意識されそうで、売り圧力が強まる可能性が高いのではないかとみています。