昨日のNY株式市場は小幅まちまちでの引けとなりました。パウエルFRB議長の議会証言を受けて米国の早期利下げ観測がやや後退する流れとなり、上値を抑えられました。ただ、積極的に売り込む流れにはなっておらず、プラス圏に浮上する場面もありました。米国のCPI発表を控えていることもあり、様子見ムードが強まる展開となっています。また、NASDAQなどは上昇し、史上最高値を更新しました。ダウは52ドル安の39291ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。2年債利回りなどが下落する一方、10年債利回りなどは上昇しての引けとなっています。パウエルFRB議長の議会証言は想定の範囲内との思惑が広がる中でポジション調整の動きが強まりましたが、全体的には大きな動きにはなりませんでした。米10年債利回りは4.29%台半ばから後半、30年債利回りは4.48%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米長期債利回りが上昇する中でドルに対する底堅い動きとなっています。ムーディーズが仏下院選挙の結果が信用格付けにとってマイナスだと警告したことなどを受けてユーロに対する売りが強まったこともドルの下値を支えています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.27ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は売られやすい地合いとなって推移しています。ドルインデックスの堅調を眺めてドル/円が上昇し、クロス円もしっかりとした動きとなっています。米株の堅調地合いや米10年債利回りなどの上昇も、円売り圧力を強めました。パウエルFRB議長の議会証言でのサプライズが無かったことで様子見ムードが強まる展開となっています。現状ドル/円は161円台前半、ユーロ/円は174円台半ば、ポンド/円は206円台前半、豪ドル/円は108円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが意識されており、バンドの中心線を意識しての動きとなっています。ここで支えられてバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。目先は下げ渋りが意識されており、バンドの上限まで上昇する可能性が高そうです。
現状バンドの上限が横ばい、下限が上昇する動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地がありそうで、大きな動きにはなりにくいところかと思われます。しばらくはバンドの中心線と上限で挟まれたレンジを動くのではないかとみています。