昨日のNY株式市場は小幅まちまちでの引けとなりました。手掛かり材料難から様子見ムードが強まり、方向感の見えにくい流れとなりました。米消費者物価指数の発表を控えていることから、結果を見極めたいとの思惑が強まる展開となっています。朝方は米雇用統計を受けての買いの流れが継続しましたが、買い一巡後は調整の動きに上値を抑えられました。一方、NASDAQなどは上昇し、史上最高値を更新しました。ダウは31ドル安の39344ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。米株式市場が小幅まちまちとなる中で債券市場も様子見ムードが強まる流れとなりました。パウエルFRB議長の議会証言を控えていることも方向感の見えにくい流れを強めました。米10年債利回りは4.27%台後半、30年債利回りは4.46%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りはまちまちでの引けとなりましたが、短期債利回りが堅調地合いとなっており、ドルの下値を支えました。インフレに対する警戒感などは依然として根強く、底堅い動きからドルインデックスは105を回復しての推移となっています。また、欧州の政局不安も根強く、避難先としてドル買いが意識されているといった指摘も見られました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.28ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はやや売られやすい地合いとなって推移しています。NZドル/円などは小幅に下落していますが、全体的にはドルインデックスの上昇を背景にドル/円が底堅い動きとなる中でクロス円もしっかりとした動きが展開されています。ただ、米国の株式市場・債券市場が小動きとなる中で円も様子見ムードが強まり、前営業日終値を意識しての動きが展開されています。現状ドル/円は160円台後半、ユーロ/円は174円台前半、ポンド/円は205円台後半、豪ドル/円は108円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 下値堅い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限からの持ち直し基調となっており、一時中心線で抑えられる場面もありましたが、そこから上昇し、目先はバンドの中心線をブレイクしています。ただ、バンドの上限を目指す動きにはなっておらず、バンドの中心線を意識しての小動きとなっています。ここから再度買い意欲が強まりバンドの上限まで上昇するのか、中心線を挟んでの動きとなるのかに注目です。下値は堅そうですが、積極的に買い進む動きにもなりにくいのではないかとみています。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇する動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地はありそうで、大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。しばらくはバンドの中心線を意識しての動きが継続するのではないかとみています。