先週末のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を上回る一方、失業率が予想よりも悪化しており、ややインフレに対する警戒感が後退する展開となりました。ダウは小幅に上昇する一方、NASDAQは上げ幅を拡大しており、S&P500とともに史上最高値を更新する展開となりました。結局ダウは67ドル高の39375ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米雇用統計はまちまちとなったものの、インフレに対する警戒感がやや後退したと受け止められ、早期利下げ観測が高まる展開となりました。それに伴い米国債に対する買いの動きが強まり、利回りは短期債を中心に下げ幅を拡大しました。2年債利回りなどは10bp超の下落となっています。また、長期債利回りも下げ幅を拡大する展開となりました。米10年債利回りは4.27%台後半、30年債利回りは4.7%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての引けとなりました。米国債利回りが下げ幅を拡大する中でドル売り圧力が強まる展開となりました。米国の早期利下げ観測が高まる中でドルインデックスは105を割り込んでの引けとなりました。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.28ドル台前半でそれぞれ引けました。
円はまちまちでの引けとなりました。ドルインデックスの下落を受けてドル/円が上値を抑えられて161円台を割り込んでの引けとなる一方、クロス円はポンド/円などがプラス圏での引けとなるなど、全体的には底堅い動きが展開されました。米株が堅調の中で円は全体的には売られやすい地合いが維持される局面となっています。ドル/円は160円台半ばから後半、ユーロ/円は174円台前半、ポンド/円は206円台前半、豪ドル/円は108円台半ばそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きで、方向感の見えにくい流れとなっています。目先はバンドの中心線で抑えられており、やや上値の重さが意識される状況ですが、下値も堅く様子見ムードが強まっています。目先はしばらくこのままバンドの中心線を意識しての動きが継続するのではないかとみています。
現状バンドの上下限中心線が横ばいでの推移となっています。バンド幅はかなり拡大しており、市場のエネルギーは発散している状況です。ここからはバンド幅の縮小傾向が意識されやすくなるのではないかと見ており、そうなれば様子見ムードが強まる局面になると言えそうです。やはりバンドの中心線を意識した小動きとなるのではないかとみています。