昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米国の経済指標が全般的に低調となったことで早期利下げ観測が意識され、一時リスク志向の動きが強まりましたが、買い一巡後は上値を抑えられ、ダウはマイナス圏での引けとなりました。一方、NASDAQは米国債利回りの低下などを受けて買い意欲が強まり、史上最高値を更新しました。ダウは23ドル安の39308ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。ADP雇用統計やISM非製造業景況指数などが低調となったことなどを背景に、債券に対する買い意欲が強まる流れとなりました。米国の早期利下げ観測が強まる状況となっており、米国債利回りは下値を拡大する展開となりました。米10年債利回りは4.35%台後半、30年債利回りは4.52%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが低下する流れとなっており、ドルの上値を抑える展開となっています。米経済指標が市場予想に届かず、ドル売り圧力が強まる展開となっています。ただ、独立記念日を控えていることもあって、積極的に売り込むといった動きにもなりにくい状況となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は全体的には軟調地合いが継続しています。ドルインデックスは下落したものの、ドル/円は欧州株の上昇などを背景に堅調地合いとなりました。米国の経済指標が全般的に低調となったことで米国債利回りが低下しており、ドル/円も調整の動きが展開される場面もありましたが、円に対する先安観は根強く、持ち直しています。また、クロス円も全般的に上昇する流れとなっています。ドル/円の堅調地合いを眺めて円売りの流れが強まりました。現状ドル/円は161円台半ば、ユーロ/円は174円台前半から半ば、ポンド/円は205円台後半、豪ドル/円は108円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を大きくブレイクして下値を拡大する展開となり、一時161円を割り込む動きとなりました。ただ、売り一巡後は持ち直し、目先はバンドの中心線をブレイクする動きとなっています。ただ、そこからは上値の重さが意識されており、バンドの中心線を意識しての動きとなっています。しばらくは様子見ムードが継続しやすい状況と言えそうです。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅が縮小してきており、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、バンド幅はまだまだ縮小の余地が大きく、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。バンドの中心線を意識しての小動きとなるのではないかとみています。