昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米国の経済指標が全般的に市場予想を下回ったことで早期利下げ観測が高まりダウが上値を拡大する展開となりました。ポジション調整の動きも買い意欲を強め、299ドル高の39134ドルで引けました。ただ、米国債利回りの上昇などを受けてNASDAQが下値を拡大しての引けとなりました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米国の金融政策に対するタカ派的な思惑から、債券に対する売りの流れが強まる流れとなっています。ここ最近のFRB高官の発言で、利下げに対する慎重な見方が示されており、指標としてはインフレに対する警戒感が後退する一方で、債券に対する売りの流れが継続しやすい地合いとなっています。米10年債利回りは4.25%台後半、30年債利回りは4.39%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りが上昇する中でドルに対する買い意欲が強まる流れとなっています。また、政策金利の据え置きを決定した英中銀ですが、2名の委員が利下げを支持しており、ポンドに対する売りの流れが強まったことでドルの下値が支えられる流れも見られました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移しています。ダウの上昇やドルインデックスの上昇などを受けてドル/円が上値を拡大する流れとなっています。さらに米財務省が為替報告書で日本を監視リストに追加したとの報道を受けて、円売りの流れが強まる展開となっています。クロス円も全体的に堅調な動きが見られています。現状ドル/円は158円台後半、ユーロ/円は170円台前半、ポンド/円は201円台前半、豪ドル/円は105円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、目先は堅調地合いとなっています。バンドの+1σが意識される流れでこのまま上昇基調を維持することが出来るかに注目です。やや上昇の勢いが落ちていますが、まだバンドの上限まで上昇する可能性はありそうです。
現状バンドの上下限中心線が上昇する展開となっています。トレンドそのものが上向きで、底堅い動きが意識されやすい状況です。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、調整を入れながら上値を拡大す流れが予想されます。一時的に調整の動きが意識されて下落しても、下値は堅くバンドの上限を再度目指すのではないかとみています。