昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。朝方は欧州株の上昇などを眺めて150ドル超の上昇となる場面もありましたが、買い一巡後は米国の金融政策に対するタカ派的な思惑から売り圧力が強まり、一時マイナス圏に転じました。しかし、米国債利回りが低下する中でリスク志向の動きが強まり、プラス圏に浮上、ダウは56ドル高の38834ドルでの引けとなりました。また、NASDAQやS&P500も上昇しての引けとなり、連日最高値更新しています。
米国債市場は利回りが下落しての引けとなりました。米小売売上高が市場予想を下回ったことで早期利下げ観測が強まり、債券に対する買い戻しの動きが展開されました。また、米20年債入札が好調となったことも利回りの上値を抑えました。米10年債利回りは4.22%台前半、30年債利回りは4.35%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りの低下などを背景に、ドルに対する売りの流れが強まる展開となりました。ただ、米国の金融政策に対するタカ派的な思惑から積極的にドルを売る流れにはなっておらず、大きな動きにはなりませんでした。欧州の政局に対する警戒感も若干和らいでいるとはいえ、先行きに対する不透明感は根強く、ユーロの上値を抑えています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移しています。欧米株の上昇などを背景に、円に対する売りの流れが強まる展開となっています。ドル売りの流れが展開されたことでドル/円がマイナス圏に沈む場面もありましたが、積極的に売り込む流れにはならず、プラス圏での推移となりました。現状ドル/円は157円台後半、ユーロ/円は169円台半ば、ポンド/円は200円台半ば、豪ドル/円は105円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きとなっていますが、バンドの中心線で抑えられており、上値の重さが意識される展開となっています。このままバンドの中心線で抑えられて、再度バンドの下限まで下落するのかどうかに注目です。
現状バンドの上限が下落、下限がじり高といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。まだ縮小の余地はありそうですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きを頭に入れて対応したい局面となっています。しばらくはレンジ圏での動きとなりそうですが、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。