昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。朝方はアジア株の軟調などが嫌気されて下落し、ダウが150ドル超の下落となりました。ただ、売り一巡後は欧州株に買い戻しの動きが強まったことを背景に、米株も押し目買いに支えられる展開となり、ダウは188ドル高の38778ドルでの引けとなりました。NASDAQやS&P500も上昇し、史上最高値を更新しての引けとなりました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。NY地区連銀製造業景気指数が予想を上回ったことや欧州債利回りが上昇したことなどを背景に、債券に対する売りの流れが強まる展開となりました。米10年債利回りは4.28%台前半、30年債利回りは4.40%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りは上昇したものの、ユーロに対する買い戻しの動きが強まったことでドルの上値が抑えられる展開となりました。ただ、FOMCや米CPI、PPIを通過したことで様子見ムードが継続しており、大きな動きにはなりませんでした。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.27ドル前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移しています。米株の上昇などを背景に、円に対する売り圧力が強まる展開となっています。ドルインデックスは下落しているものの、ドル/円はプラス圏での推移となっており、クロス円も全般的に上昇しています。円は主要通貨に対して売られやすい地合いとなっています。現状ドル/円は157円台半ばから後半、ユーロ/円は169円台前半から半ば、ポンド/円は200円台前半から半ば、豪ドル/円は104円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、下落基調を継続してバンドの中心線を抜ける動きとなっています。ただ、バンドの下限には届かずに、目先はほぼ横ばいでの推移となっています。方向感の見えにくい流れであり、様子見ムードが強まっています。ここから持ち直すのか、バンドの下限まで下落するのかに注目ですが、どちらにせよしばらくは大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。
現状バンドの上限がじり安、下限がじり高といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンド幅は比較的狭い状況であり、動き出したら大きくなる可能性はあるでしょう。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。ただ、目先はバンドの-1σを意識しての動きで、方向感の見えにくい流れとなっており、様子見ムードが継続するのではないかとみています。