先週末のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。朝方は欧州株の大幅下落や米国の金融政策に対するタカ派的な思惑から売りの流れが強まり、ダウが340ドル安水準となるなど下値を拡大する展開となりました。しかし、インフレに対する警戒感が後退していることなどを受けて下げ幅を縮小しての引けとなりました。NASDAQはプラス圏での引けとなっており、ダウも57ドル安の38589ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。インフレに対する警戒感が後退していることなどを背景に、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。ただ、米国の金融政策に対するタカ派的な思惑から積極的に債券を買い進む展開にはなっておらず、、2年債利回りなどの短期債利回りはプラス圏に浮上しての引けとなりました。米10年債利回りは4.22%台前半、30年債利回りは4.34%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての引けとなりました。米長期債利回りが低下する一方、欧州の政局不安が強まる中でユーロに対する売り圧力が強まっており、ドルは底堅い動きを展開しました。米国債利回りが下げ渋る展開となったことも好感されています。ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ引けました。
円はまちまちでの引けとなりました。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円がしっかりとした動きとなる一方、ユーロに対する売りの流れが強まり、ユーロ/円の上値が抑えられる流れとなりました。ただ、全体的にはFOMCや米国のCPI、PPI発表を通過したことで、材料出尽くしとなったことを背景に、大きな動きにはなりませんでした。ドル/円は157円台半ば、ユーロ/円は168円台半ば、ポンド/円は199円台半ば、豪ドル/円は104円台前半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - じり高
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きからじり高基調となって目先はバンドの上限を意識しての動きとなっています。ここからバンドの上限をブレイクして上値を拡大するかどうかに注目です。じり高とはいえレンジ圏での動きが意識されているため、上限で抑えられる可能性もあるでしょう。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場にはエネルギーが蓄積されています。ただ、縮小傾向が継続しているため、ここからバンドブレイクからバンドウォークといった動きになるにはバンドの下限が下落に転じる必要があり、その点に注意していく必要がありそうです。