昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米PPIが市場予想を下回ったもののアマゾンなどが売られたことで売り優勢の流れが強まりました。ダウは一時304ドル安まで売られる展開となりました。ただ、売り一巡後は買い戻しの動きが展開され、下げ幅を縮小しました。一方、NASDAQはプラス圏での引けとなり、最高値を更新しました。結局ダウは65ドル安の38647ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米PPIが市場予想を下回ったことなどを受けてインフレに対する警戒感が和らぎ、債券に対する買いの流れが強まる展開となりました。また、米30年債利回りが好調となったことも債券買いを強めました。米10年債利回りは4.24%台半ば、30年債利回りは4.39%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米PPIを受けて米国債利回りが低下しており、ドルの上値が抑えられる場面もありましたが、欧州議会選挙を受けて政局不安が懸念されており、ユーロに対する売り圧力が強まる中、反射的にドルに対する買いが強まる流れとなりました。ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円が堅調地合いとなる一方、クロス円はユーロ/円を中心に上値の重い展開となっています。ダウがマイナス圏での引けとなったことも円に対する買い戻しの動きを強める流れとなっています。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードから方向感の見えにくい流れとなっています。現状ドル/円は157円台前半、ユーロ/円は168円台半ば、ポンド/円は200円台前半から半ば、豪ドル/円は104円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となり、バンドの中心線をブレイクしたものの上値は重く、目先はじり安基調となっています。バンドの中心線を意識しての動きであり、レンジ圏での動きが展開されています。このままバンドの中心線を挟んでの動きがしばらく継続する可能性が高いのではないかとみています。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。まだバンド幅には縮小の余地がありそうですが、動き出したら大きくなりそうで注意が必要でしょう。とはいえ、目先はバンドの中心線を意識しての動きが展開されており、まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。