昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。朝方は米国の早期利下げ観測が後退する中でリスク回避的な動きが強まり、ダウが100ドル超の下落となりましたが、売り一巡後は持ち直す動きとなり、プラス圏に浮上しました。FOMCや米CPIの発表を控えて積極的に動きにくいとの思惑が広がる中でポジション調整の動きが強まる流れとなりました。ダウは69ドル高の38868ドルでの引けとなりました。また、NASDAQやS&P500は史上最高値を更新しての引けとなっています。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。欧州議会選挙で与党が大敗したことで欧州債に対する売り圧力が強まる流れとなっており、米国債も売り圧力が強まりました。ただ、FOMCを控えていることもあって様子見ムードは根強く、2年債利回りなどが小幅に下落する展開となりました。米10年債利回りは4.46%台半ばから後半、30年債利回りが4.59%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米10年債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い意欲が強まる流れとなっています。ドルインデックスは105を回復する動きとなっており、堅調地合いで推移しています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円がしっかりとした動きとなり、クロス円も全体的には円売りの流れが強まっています。欧州議会選挙の結果を受けてユーロ/円がマイナス圏での推移となる場面もありましたが、株高などを受けて円売りの流れが強まり、プラス圏での推移に転じています。FOMCなどを控えて大きな動きにはなりにくいものの、円は全般的に売られやすい地合いとなっています。現状ドル/円は157円台前半、ユーロ/円は169円台前半、ポンド/円は199円台後半、豪ドル/円は103円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 下値堅い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っていますが、目先は下値の堅さが意識されてじり高基調となっています。大きな動きにはなっていないものの、バンドの+1σが意識されており、下値の堅い動きが展開されています。このままバンドの上限まで上昇することが出来るかに注目です。
現状バンドの上下限中心線が上昇しての動きとなっています。トレンドそのものが上向きであり、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動く流れとなっています。ただ、上昇の勢いは弱く、積極的に上値を拡大できるかといった点が注目です。下値は堅そうですが、大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。