昨日のNY株式市場は続伸しての引けとなりました。米CPIは市場予想通り前回から低下、米小売売上高も下振れしたことでインフレに対する警戒感が後退し、早期利下げ観測が高まる流れとなりました。米国債利回りの低下も株価の下値を支える展開となり、ダウは349ドル高の39908ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大幅低下となって引けました。インフレに対する警戒感が後退し、米国の早期利下げ観測が高まる中で債券に対する買い戻しの動きが強まり、利回りは下値を拡大する展開となりました。米10年債利回りは4.34%、30年債利回りは4.50%台でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが大幅低下となる中でドルに対する売り圧力が強まる流れとなっています。ドルは主要通貨に対して売られやすい地合いとなっており、対円では1円超の下落となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.26%台後半でそれぞれ推移しています。
円は全体的には堅調な動きとなりました。オセアニア通貨に対する買い戻しの動きが強まる中で豪ドル/円などが上昇しましたが、ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が大幅下落となっており、クロス円も上値を抑えられました。ここまでの円安に対する調整の動きとなっていますが、円売りの思惑は根強く、先行きに対する警戒感は残る局面と言うことが出来そうです。現状ドル/円は154円台後半、ユーロ/円は168円台半ば、ポンド/円は196円台半ば、豪ドル/円は103円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限と中心線で挟まれたレンジを動いており、目先は下限から持ち直す動きが一服してじり安基調となっています。バンドの中心線に届かずに下落しており、先行きに対する警戒感が強まります。再度バンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。
現状バンドの上限が下落、下限が横ばいとなっています。まだ上値の重さが意識される状況ではありますが、バンドの下限が上昇に転じた場合、レンジ圏での動きとなっていく可能性が高まるでしょう。目先は上値の重さが意識されそうですが、バンドの下限では支えらえるのではないかとみています。