昨日のNY株式市場は続落しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測が後退していることやセールスフォースが前日に発表した決算内容を嫌気して2008年以来の大幅下落となったことなどを背景に、ダウが下げ幅を拡大しました。NASDAQなどもエヌビディアが調整の動きに上値を抑えられたことなどを眺めて軟調な展開となりました。結局ダウは330ドル安の38111ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測は後退しているものの、米国1-3月期GDPや個人消費、価格指数改定値が下方修正されたことを受けて、修正の動きが強まる展開となりました。米10年債利回りは4.54%台半ば、30年債利回りは4.67%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが低下する中でドルに対する売りの流れが強まり、105を割り込んでの推移となっています。ただ、ドルの先高観は根強く、売り一巡後は下げ幅を縮小する展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買われやすい地合いとなっています。ドルインデックスの下落を背景に、ドル/円が上値を抑えられる流れとなっています。また、クロス円も米国の株安などを受けた円に対する買い戻しの動きが強まり下落する流れとなっています。ただ、ドルインデックスの下げ渋りを眺めてドル/円が下げ幅を縮小しており、円に対する買い戻しの動きに対し修正の動きが強まりました。現状ドル/円は156円台半ばから後半、ユーロ/円は169円台後半、ポンド/円は199円台半ば、豪ドル/円は104円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 戻り基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となっており、バンドの中心線を抜けて上限を目指す形となっています。目先は上昇一服からじり安となっていますが、再度上昇に転じてバンドの上限を意識しての動きとなる可能性は十分にあるでしょう。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向にあり、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地が大きく、大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。バンドの上限と下限で挟まれたレンジを動く可能性が高く、様子見ムードが意識されるのではないかとみています。バンドの上限まで上昇する可能性はあるものの、そこでは抑えられるのではないでしょうか。