先週末のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。ダウは前営業日の大幅下落に対する修正の動きや、エヌビディアが続伸したことなどを受けて買い進まれる展開となりましたが、上昇一服後は早期利下げ観測の後退などが嫌気されて上値を抑えられ、前営業日比ほぼ変わらずでの引けとなりました。連休を控えていたことで方向感が出にくい状況となりました。一方、ハイテク銘柄への買い意欲は根強く、NASDAQは最高値を更新しました。ダウは4ドル高の39069ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。メモリアルデーの前営業日で短縮取引となる中、大きな動きにはなりませんでした。米ミシガン大学が発表した消費者の期待インフレ率が予想を下回ったことで、長期債を中心に債券に対する買い戻しの動きが強まる一方、早期利下げ観測の後退などから短期債売りの流れが展開されました。米10年債利回りは4.46%台半ば、30年債利回りは4.57%でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての引けとなりました。米長期債利回りが低下する中でドルの上値が抑えられました。ここまでの上昇に対する調整の動きが展開され、105を割り込んでの引けとなっています。連休を控えていたこともあり、ユーロ/ドルなどでポジション調整の動きが強まり、下値が支えられました。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台前半から半ばでそれぞれ引けました。
円は軟調地合いとなって引けました。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円の上値は抑えられましたが、介入に対する警戒感の後退などを受けた円売りの流れが根強く、ドル/円も前営業日比プラス圏での引けとなっています。また、クロス円も概ね上昇する流れとなりました。キャリートレードが活発化する中で円売りの流れが継続しており、ユーロ/円は170円を突破しての引けとなっています。ドル/円は156円台後半、ユーロ/円は170円台前半、ポンド/円は199円台後半、豪ドル/円は104円台前半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きとなり、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっています。このまま上昇基調を維持してバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。一時的にバンドの中心線で抑えられる場面もありましたが、目先は底堅い動きが意識されており、このままバンドの上限まで上昇する可能性も十分にありそうです。
現状バンドの上下限中心線が横ばいでの推移となっています。レンジ圏での動きが意識されやすい状況であり、バンド幅はそこまで縮小している状況ではないため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい局面でしょう。しばらくはバンドの上限と下限で挟まれたレンジを動くのではないかとみています。