昨日のNY株式市場は大幅続落となって引けました。ダウは前日のタカ派的なFOMC議事録を受けてリスク回避的な動きが継続する展開となりました。さらに米経済指標が堅調となったことも早期利下げ観測を後退させました。ただ、前日に好決算を発表したエヌビディアが大幅上昇となったことで、NASDAQは下げ幅を縮小しました。ダウは605ドル安の39065ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米国の金融政策に対する思惑から債券に対する売りの流れが強まる展開となり、利回りは上げ幅を拡大しました。短期債利回りを中心に上昇基調を強めていますが、長期債利回りも堅調地合いとなって引けています。米10年債利回りは4.47%台半ば、30年債利回りは4.58%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りの上昇を眺めてドルの下値が支えられる展開となっています。ドルインデックスは105を回復しての動きで、堅調地合いとなって推移しています。ただ、調整の動きが強まっており、積極的にドルを買い進む展開にはなっていません。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は小幅に下落する展開となっています。米国債利回りの上昇などを受けてドル/円が上昇し、クロス円も全般的に底堅い動きが展開されています。ドル/円は一時157円を回復する動きとなるなど、買い優勢の流れとなっています。ただ、円安基調が継続する中で介入に対する警戒感も意識され上値を抑えられる流れとなっています。ドルインデックスの上値が抑えられたことも円に対する買い戻しの動きを強めました。現状ドル/円は156円台後半、ユーロ/円は169円台半ばから後半、ポンド/円は199円台前半、豪ドル/円は103円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、バンドの中心線まで下落しました。しかし、バンドの中心線では支えられる動きとなっており、目先はじり高基調となっています。このまま再度上昇してバンドの上限まで上昇することが出来るかどうかに注目です。流れとしては底堅い動きが意識されており、上限を目指す動きとなるのではないかとみています。
現状バンドの上限が横ばいからじり安、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地が大きいため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところでしょう。目先はバンドの中心線と上限で挟まれたレンジを動くのではないかとみており、バンドの中心線で支えられる動きとなったことからバンドの上限を目指しそうです。