昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。FOMC議事録公表を受けてリスク回避的な動きが強まりました。議事録では当面高金利政策を維持する中、インフレの動向次第では追加引き締めにも前向きな考えが示され、タカ派的な内容と捉えられたことが警戒されました。ダウは201ドル安の39671ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。FOMC議事録公表を受けて利上げに対する警戒感が強まり、短期債利回りを中心に上昇する流れとなりました。ただ、長期債利回りの上値が重く、30年債利回りがマイナス圏での引けとなっています。ただ、これまでの上昇に対する調整の動きもあり、積極的に債券を売り込む流れにはなりませんでした。米10年債利回りは4.42%台前半、30年債利回りは4.53%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。FOMC議事録公表を受けてタカ派的な金融政策に対する思惑からドルに対する買い意欲が強まる流れとなっています。欧州の利下げ観測が根強く意識されていることもドルの下値を支える展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。全体的にはドル/円の上昇を受けてクロス円もしっかりとした動きとなっており、円に対する売りが根強い状況となっています。ただ、豪ドル/円などは上値を抑えられており、マイナス圏での推移となっています。為替介入に対する警戒感は後退しているものの、ここまでの円売りの流れに対する調整の動きも強まっており、積極的に円を売る流れにはなりませんでした。現状ドル/円は156円台半ばから後半、ユーロ/円は169円台半ば、ポンド/円は199円台前半から半ば、豪ドル/円は103円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上昇一服
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をバンドブレイクし、バンドウォークが展開されていましたが、目先は調整の動きが強まっています。まだバンドの上限を意識しての動きであり、バンドウォークを継続する可能性もありますが、流れとしてはバンドの中心線を目指しての調整の動きとなるのではないかとみています。
現状バンドの上下限中心線が上昇に転じる動きとなっています。バンドの下限が下落基調から上昇基調に転じたことで、トレンドそのものは上向きながらも一時的には調整が入りやすい形となっています。バンドの下限が再度下落すれば話は変わりますが、上昇基調を維持した場合は調整の動きが意識されやすく、バンドの中心線を目指した売り優勢の流れとなりそうです。