昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。ダウは朝方は買いの流れが強まりプラス圏での推移となりましたが、40000ドルを突破しての引けとなっていたことから利益確定の売り圧力によって、引けにかけて下値を拡大しました。一方、ハイテク銘柄に対する買い優勢の流れにより、NSDAQは史上最高値を更新しての引けとなりました。ダウは196ドル安の39806ドルで引けています。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米金融当局関係者のタカ派的な発言が散見される中で債券に対する売りの流れが維持されました。ただ、米国のインフレに対する警戒感がやや後退していることもあって積極的に債券を売る動きにはなりませんでした。米10年債利回りは4.44%台前半から半ば、30年債利回りは4.58%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りが上昇する中でドルに対する買いの流れが強まる展開となっています。欧州の早期利下げに対する期待感も根強く、ドルに対する先高観が根強い状況です。ただ、米国のインフレに対する警戒感が後退しており、積極的にドルを買い進む展開にはなっていません。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は全体的に軟調地合いとなっています。ドルインデックスの上昇などを背景に、ドル/円が底堅い動きとなり、クロス円もしっかりとした動きが展開されました。政府日銀の介入に対する警戒感が後退していること等も背景に、円売りの思惑は根強い局面となっています。現状ドル/円は156円台前半、ユーロ/円は169円台半ば、ポンド/円は198円台半ば、豪ドル/円は104円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、下値の堅い動きが展開されています。ただ、バンドの上限には届いておらず、目先は+1σを挟んでの動きが展開されています。方向感の見えにくい流れであり、様子見ムードが強まっています。しばらくは小動きが継続するのではないかとみています。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇となっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地はありそうで、大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要ですが、目先はバンドの中心線を目指しての動きとなっており、まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。