先週末のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米CPIを受けてインフレに対する警戒感が後退し、買い優勢の流れとなりました。ダウは終値で40000ドルを突破するなど、買い意欲が強まりました。ただ、米国債利回りの上昇やここまでの上昇に対する調整の動きもあり、一時マイナス圏に転じる場面もありました。また、NASDAQはマイナス圏での引けとなりました。ダウは134ドル高の40003ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。インフレに対する警戒感は後退したものの、ボウマンFRB理事が「インフレ率はしばらく高止まりする」「インフレの鈍化停滞や再燃が示されればなお利上げをためらわない」などと発言したことを受け、債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。米10年債利回りは4.41%台後半、30年債利回りは4.55%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となって中心線まで押し戻す動きとなっています。中心線を挟んでの動きとなっており、方向感の見えにくい流れです。しばらくは中心線を意識しての動きとなる可能性が高そうですが、上値は重そうです。
円は全体的には軟調地合いで引けました。ダウの上昇などを眺めてドル/円がプラス圏での推移となり、クロス円も堅調地合いとなりました。イエレン財務長官の発言を受けて為替介入への警戒感が和らいだことも円売りを支援しました。ただ、週末ということもあって全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。ドル/円は155円台半ば、ユーロ/円は169円台前半、ポンド/円は197円台半ばから後半、豪ドル/円は104円台前半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。ただ、バンドの中心線に届く前に持ち直しており、目先はバンドの+1σを意識しての動きとなっています。目先は上値の重さも意識されており、方向感の見えにくい展開となっています。バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、様子見ムードが強まる展開となっています。
現状バンドの上限が下落、下限が横ばいとなっています。バンドは縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。まだ縮小の余地はありそうですが、バンド幅は比較的狭い状況となってきているので、動き出したら大きくなる可能性はありそうです。目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。