昨日のNY株式市場は小幅に下落して引けました。朝方は買いの勢いが強まり、一時ダウが初の40000ドルを突破するなど上値を拡大しました。しかし、その後は利食い売りなどに上値を抑えられ、マイナス圏に転じての引けとなりました。米国債利回りが上昇していることもハイテク銘柄を中心に、売りを意識させる展開となりました。ダウは38ドル安の39869ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。短期債利回りを中心に上げ幅を拡大する展開となっています。ここまでの利回り低下に対する調整の動きや、メスター・クリーブランド連銀総裁の「インフレとインフレ期待の動向次第で追加引き締めの必要も」などといった発言も債券に対する売り意欲を強めました。米10年債利回りは4.37%台半ば、30年債利回りは4.51%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りが上昇する中でドルに対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ここまでの下落に対する修正の動きが展開され、底堅い動きとなりました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
円は全体的には軟調地合いで推移しています。ドルインデックスの上昇などを背景に、ドル/円が堅調地合いとなり、クロス円も底堅い動きとなりました。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードとなっています。円安に対する調整の動きも見られており、下げ幅を拡大する場面もありました。現状ドル/円は155円台前半から半ば、ユーロ/円は168円台後半、ポンド/円は196円台後半、豪ドル/円は103円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。ただ、バンドの中心線に届く前に持ち直しており、目先はバンドの+1σを意識しての動きとなっています。目先は上値の重さも意識されており、方向感の見えにくい展開となっています。バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、様子見ムードが強まる展開となっています。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇となっています。バンド幅は縮小傾向であり、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地があり、さらにバンドの中心線を意識しての動きとなっていることからしばらくは方向感の見えにくい流れが継続するのではないかとみています。