昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。朝方の上昇後は、米PPIが市場予想を上回ったことで売り圧力が強まり、ダウは一時マイナス圏に転じる動きとなりましたが、。売り一巡後は3月分の下方修正や足元の米経済の堅調などが意識されて持ち直し、引けにかけて上値を拡大する展開となりました。ダウは126ドル高の39558ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米国のインフレに対する警戒感は根強いものの、パウエルFRB議長の利上げの可能性は少ないなどといった発言が意識され、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。米PPIの3月分が下方修正されたことも好感される展開となりました。ただ、米CPIを控えており、やや動きにくい状況となっています。米10年債利回りは4.43%台後半、30年債利回りは4.58%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りの軟調地合いなどを眺めてドルに対する売りの流れが強まる展開となっています。パウエルFRB議長の発言が意識され、利上げに対する見方は後退しています。さらにドイツのZEW景気期待指数が予想を上回ったことでユーロに対する買い意欲が強まったこともドルの上値を抑えています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.25%台後半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いが継続しています。米国のインフレに対する警戒感は根強いものの、利上げに対する見方は後退しており、全体的に様子見ムードとなりました。ただ、ドルインデックスが下落する中でドル/円は堅調地合いとなっており、円は主要通貨に対して売られやすい地合いが維持される展開となっています。現状ドル/円は156円台半ば、ユーロ/円は169円台前半、ポンド/円は196円台後半、豪ドル/円は103円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きとなっています。やや底堅い動きが意識されているものの、上値も重く方向感の見えにくい流れとなっています。しばらくはこのままレンジ圏での動きが意識されやすい状況ではないかと思われます。
現状バンドの上下限中心線が横ばいとなっています。バンド幅も比較的狭い状況で、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きくなる可能性がありそうで、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。ただ、目先はバンドの中心線を挟んでの動きであり、まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。