昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。朝方はダウが134ドル高となるなど買い優勢の流れとなりましたが、NY連銀が発表した1年先の予想インフレ率が前回から上昇したことでインフレに対する警戒感が強まり、リスク回避的な動きが展開されました。ここまで8日続伸していたことでポジション調整の動きも下落要因となりました。一方、米国債利回りが上値を抑えられたことなどを眺めてNASDAQはプラス圏での引けとなりました。結局ダウは81ドル安の39431ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米国の期待インフレ率が予想を上回る展開となったことで債券に対する売りの流れを後押しする一方、米消費者物価指数の発表を控え、ポジション調整の動きが展開されて債券に対する買い戻しの動きが散見されました。全体的には大きな動きにはならず、様子見ムードとなりました。米10年債利回りは4.48%台半ば、30年債利回りは4.62%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。全体的には大きな動きにはなっていないものの、米国債利回りが上値を抑えられたことなどを背景に、ドルの上値が抑えられました。ただ、米国の重要指標の発表を控えて方向感の見えにくい展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移しています。ドルインデックスは上値を抑えられましたが、米国のインフレに対する警戒感が強まっていることなどを背景に、ドル/円がしっかりとした動きとなり、クロス円もつれ高となっています。円は主要通貨に対して売られやすい地合いとなっています。現状ドル/円は156円台前半、ユーロ/円は168円台半ば、ポンド/円は196円台前半、豪ドル/円は103円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークが意識されましたが、上昇一服から調整の動きとなっています。ただ、積極的に売り込む流れとはなっておらず、じり安基調となっています。バンドの中心線を目指す動きとなっており、このままじり安基調を継続する可能性も十分にあるでしょう。ただ、下値の堅さも意識されており、バンドの中心線では支えられるのではないでしょうか。
現状バンドの上下限中心線が上昇しての動きとなっています。トレンドそのものが上向きとなっており、目先は調整の動きとなっていますが、下値の堅さが意識されやすい形です。バンドの中心線では支えられ、再度バンドの上限を目指す動きとなるのではないかとみています。