昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を下回る一方、期待インフレ率が予想を上回ったことを受け、やや方向感の見えにくい流れとなりました。ダウがプラス圏での引けとなる一方、米国債利回りの上昇などを眺めてNASDAQがマイナス圏での引けとなりました。市場は早期利下げ観測が強まる状況ではあるものの、インフレに対する警戒感も根強く、ダウは上値を抑えられました。ダウは125ドル高の39512ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米国の期待インフレ率が予想を上回る展開となったことで債券に対する売りの流れが強まりました。また、ここまでの債券に対する買い戻しの動きに対する調整も後押しとなり、利回りの上昇が加速しました。米10年債利回りは4.49%台半ば、30年債利回りは4.63%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての引けとなりました。米国債利回りの上昇などを背景に、底堅い動きが展開されました。期待インフレ率が市場予想を上回ったことで、早期利下げ観測に対する修正の動きが展開されましたが、ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで伸びを欠きました。ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル台前半でそれぞれ引けました。
円は小幅まちまちでの引けとなりました。市場全体として様子見ムードとなる中で、方向感の見えにくい流れとなりました。ドルインデックスの上昇などを背景に、ドル/円が堅調地合いとなり、米株の上昇などを受けて全体的には円安基調となりましたが、オセアニア通貨に対する売りが強まり、豪ドル/円などはマイナス圏での引けとなりました。ドル/円は155円台半ばから後半、ユーロ/円は167円台半ばから後半、ポンド/円は195円台前半、豪ドル/円は102円台後半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、目先は軟調地合いとなっています。バンドの中心線を挟んでの動きとなっており、方向感の見えにくい流れとなっています。様子見ムードが強まっており、しばらくはバンドの中心線を挟んでの小動きとなる可能性が高いのではないかとみています。
現状バンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっています。バンド幅も比較的狭く、レンジ圏での動きが意識されやすい状況となっています。ただ、市場にはエネルギーが蓄積されているものと思われ、動き出したら大きくなる可能性はありそうです。とはいえ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。