昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。依然として米国の早期利下げ観測が高まる中でリスク志向の動きが継続する展開となっており、底堅い動きが維持されました。欧州株の上昇なども好感され、下値を支えました。また、ホワイトハウスがガザの人質解放合意に向けた交渉が進行中といった報道が流れたこともで、中東の地政学的リスクの緩和に期待が高まったことも好感されました。ただ、NASDAQは下落しての引けとなりました。ダウは171ドル高の39055ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測が高まっているものの、コリンズ・ボストン連銀総裁が利下げを早期に実施することにはリスクがあるなどと発言したことで、米国債利回りは上昇しました。ここまでの債券に対する買い戻しの動きに対する調整の動きとなり利回りを押し上げました。米10年債利回りは4.49%台半ば、30年債利回りは4.64%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルインデックスは底堅い動きが展開されました。ただ、米国の早期利下げ観測が高まる中で積極的に買い進む展開にはなっておらず、上げ幅は限定的なものとなりました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.24ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いとなっています。ドルインデックスの堅調地合いを眺めてドル/円が上昇し、クロス円も買い優勢の流れとなっています。株高を受けて円に対する売り圧力が強まりやすい状況となっており、ドル/円は3日続伸する展開となっています。日本の介入に対する警戒感は根強いものの、円の先安観は継続する展開となっています。現状ドル/円は155円台半ば、ユーロ/円は167円台前半、ポンド/円は194円台前半、豪ドル/円は102円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いていましたが、目先は売り圧力が強まり、バンドの中心線を割り込む動きとなっています。このままバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。流れとしてはバンドの下限までは下落するのではないかとみています。
現状バンドの上限がじり安、下限が上昇となっています。バンド幅は縮小傾向で、市場にはエネルギーがかなり蓄積されています。バンドブレイクからバンドウォークといった動きとなりやすい局面であり、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。目先はバンドの中心線を割り込んで下限を目指す動きであり、そのまま下限をブレイクして下値を拡大する可能性も十分にあるでしょう。