昨日のNY株式市場は小幅に上昇しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測が高まる中でリスク志向の動きが継続する展開となり、ダウは堅調地合いが維持されました。ただ、ウォルトディズニーの決算が嫌気されたことで上値を抑えられる展開となり、伸びを欠きました。また、NASDAQは半導体株を中心に売りが出て、小幅に下落しての引けとなりました。ダウは31ドル高の38884ドルで引けました。
米国債市場は利回りが下落しての引けとなりました。米国の金融政策での早期利下げ観測が高まる中で債券に対する買い戻しの動きが継続する展開となっています。特に長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する流れとなっていますが、全体的にはポジション調整の動きが強まり、そこまで大きな動きにはなりませんでした。米10年債利回りは4.45%台後半で、30年債利回りは4.59%台後半で、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りは低下していますが、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁のタカ派的な発言などを受けてドルに対する買い戻しの動きが強まる流れとなっています。ドルは主要通貨に対して買われやすい地合いとなっており、円やポンドに対してやや上値を拡大する流れとなっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いとなっています。ドル/円に対する買い戻しの動きが強まる中でクロス円もしっかりとした動きとなっており、円は主要通貨に対して売られやすい地合いとなっています。日銀の植田総裁が岸田首相と意見交換を行ったとの報道を受けて介入に対する警戒感が高まる場面もありましたが、積極的に円を買う動きにはならず、円買い一巡後は押し戻されました。現状ドル/円は154円台半ばから後半、ユーロ/円は166円台前半から半ば、ポンド/円は193円台半ば、豪ドル/円は102円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いています。目先はバンドの上限からの調整の動きが意識されていましたが、+1σで支えられてじり高基調となっています。ただ、大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい流れとなっています。このままバンドの上限まで上昇するかどうかに注目です。
現状バンドの上限がじり高、下限が横ばいとなっています。やや底堅い動きが意識されやすい状況ですが、積極的に買い進まれるかは不透明なところです。とはいえ、バンド幅が狭く、市場にはエネルギーが蓄積されています。バンドの上限まで上昇した場合はバンドブレイクからバンドウォークといった動きとなる可能性もあるので、その点は注意しながらの対応となりそうです。