先週末のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米雇用統計が全体的に市場予想を下回ったことなどを背景に、米国の早期利下げ観測が意識される展開となり、リスク志向の動きが強まりました。米国債利回りの低下なども好感され、ダウの下値が支えられました。結局ダウは450ドル高の38675ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米国の雇用統計が市場予想よりも弱い結果となったことで米国の利下げ開始が前倒しとなるとの思惑が強まり、利回りは下げ幅を拡大する展開となりました。しかし、米国のPMIが市場予想を上回ったことで、若干下げ幅を縮小しました。米10年債利回りは4.50ドル台半ばから後半、30年債利回りは4.66%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての引けとなりました。米国債利回りの低下などが意識されてドルの上値が抑えられる展開となりました。米国の年内2回の25bpの利下げを織り込む流れとなったことでドル売りの流れが強まりました。ドルインデックスは一時105を割り込む流れとなりました。結局ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばでそれぞれ引けました。
円はまちまちでの推移となりました。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が軟調地合いとなり、一時152円を割り込む動きとなりました。為替介入に対する警戒感から円に対する買い戻しの動きが根強く意識されました。ただ、オセアニア通貨に対する買い戻しを背景に、豪ドル/円などがプラス圏での引けとなりました。結局ドル/円は153円台前半、ユーロ/円は164円台半ばから後半、ポンド/円は192円台前半、豪ドル/円は101円台前半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し、中心線を意識しての動きとなっています。目先は中心線を挟んでの動きで、狭いレンジでの動きが展開されています。目先は方向感の見えにくい流れが維持されそうです。
現状バンドの上限がじり安、下限が横ばいでの推移となっています。バンド幅は比較的狭い状況であり、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きくなる可能性はありそうですが、現状はバンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。