昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。米国のGDP速報値が発表され、市場予想を下回る結果となった一方、コアPCEが市場予想を上回ったことで、経済の減速やインフレに対する懸念が強まる展開となり、リスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時700ドル超の下落となるなど、売り優勢となりました。売り一巡後は持ち直す動きを見せ、引けにかけて下げ幅を縮小しました。結局ダウは375ドル安の38085ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが大きく上昇しての引けとなりました。インフレに対する警戒感が強まる中で米国の早期利下げ観測が後退する展開となっており、米国債に対する売り圧力が強まる流れとなりました。短期債を中心に売りの流れが強まっており、利回りは上げ幅を拡大しました。米10年債利回りは4.70%台前半から半ば、30年債利回りは4.81%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りは上昇しているものの、米国のGDPを受けてのドル売りの流れが意識され、上値を抑えられる展開となっています。ただ、米国債利回りの上昇を眺めてドル売りの流れはそこまで強まらず、ドルインデックスは底堅い動きが展開されました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.25ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いとなっています。ドルインデックスは下落してるものの、米国債利回りの上昇などを眺めてドル/円が底堅い動きとなり、34年ぶりの高値を更新する流れが継続しています。日銀の介入に対する警戒感などは根強いものの、イエレン財務長官が介入に対してけん制する発言をしたことなどもあって円売りの流れが維持されました。現状ドル/円は155円台半ば、ユーロ/円は166円台後半、ポンド/円は194円台半ば、豪ドル/円は101円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上昇基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、目先はバンドの下限から持ち直し基調となり、バンドの上限を意識しての動きとなっています。大きな動きではないものの、しっかりとした動きから上値を拡大しています。このままバンドの上限をブレイクしてバンドウォークとなるのかどうかに注目です。
現状バンドの上限が上昇、下限がじり安から横ばいといった動きとなっています。バンド幅は拡大基調となっていますが、バンドの下限の下落の勢いが弱く、バンドブレイクからバンドウォークといった動きになるかどうかは不透明です。バンドの下限の下落の勢いが強まったら、バンドウォークから上値拡大といった動きが意識されるようになるかと思いますので、まずはバンドの下限の方向感に注意しながらの対応となりそうです。