昨日のNY株式市場は続伸しての引けとなりました。米国の経済指標は強弱まちまちとなりましたが、PMIが市場予想を下回り、労働市場への警戒感が強まる中で早期利下げ観測が意識され、リスク志向の動きが強まる流れとなっています。中東情勢への警戒感やインフレ懸念などは根強いものの、買い戻しの動きが継続しました。ダウは263ドル高の38503ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。短期債利回りが続落する展開となる一方、30年債利回りがプラス圏に浮上する展開となりました。朝方は米国のPMIを受けて債券に対する買い戻しの動きが強まりましたが、その後は持ち直し基調となり下げ幅を縮小しました。米10年債利回りは4.60%台前半、30年債利回りは4.72%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが続落しての推移となっています。米国債利回りが短期債を中心に下げる流れとなっており、ドルの上値を抑える展開となっています。ポンドに対する買い戻しの動きが意識されたこともドル売りの流れを強めました。ここまでのドルの上昇に対する調整の動きもドルの上値を抑えました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.24ドル台半ばでそれぞれ引けました。
円は売られやすい地合いとなっています。ドルインデックスの下落を受けてドル/円はやや上値の重さが意識されましたが、下値は堅くほぼ変わらずでの推移となっています。また、クロス円は米株の上昇などが意識されて上値を拡大する流れとなりました。特にポンドに対する買い戻しの動きが強まり、ポンド/円は1円超の上昇となりました。現状ドル/円は154円台後半、ユーロ/円は165円台半ば、ポンド/円は192円台半ばから後半、豪ドル/円は100円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、レンジ圏での動きが意識される流れが継続しています。一時的に下げ幅を拡大する場面もありましたが、バンドの上限と下限で挟まれたレンジが意識される局面が続いています。目先はバンドの下限から持ち直す動きで、バンドの中心線をブレイクしての動きです。ただ、バンドの上限に届かずに下落に転じており、まずはバンドの中心線を挟んでの小動きが展開されるのではないでしょうか。
現状バンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっています。レンジ圏での動きが意識されやすい形であり、しばらくはバンドの上限と下限で挟まれたレンジを動くのではないでしょうか。バンド幅はやや拡大したものの、比較的狭い状況が続いています。動き出したら大きくなる可能性があるだけに、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。