昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米CPIを通過したことで様子見ムードが強まる流れとなっており、前営業日終値を挟んでの動きが展開されました。足元の米経済に対する警戒感が後退しており、ダウは小幅に上昇しての引けとなりました。一方、米国債利回りの堅調地合いを眺めてハイテク銘柄の上値が抑えられており、NASDAQがマイナス圏での引けとなりました。ダウは37ドル高の39043ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米CPIを通過し、市場にはポジション調整の動きが強まり債券に対する売りの流れが展開されましたが、米PPIなどを控えていることで方向感の見えにくくなっています。ただ、米30年債入札が好調となったことで、一時債券に対する買い戻しの動きも展開されました。米10年債利回りは4.18%台後半、30年債利回りは4.34%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスはじり安基調
為替相場はドルインデックスがじり安基調となって推移しています。米30年債入札が好調となったことでドルの上値が抑えられる展開となっています。ただ、米国債利回りはしっかりとした動きとなっており、ドル売りの流れも強まっていません。全体的には米CPIを通過したことで様子見ムードが強まっており、米PPIを見極めたいとの思惑を感じる流れとなっています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いとなっています。ダウの堅調地合いや米国債利回りの上昇などを眺めてドル/円がしっかりとした動きとなっていることなどを受けてクロス円も全体的に底堅い動きが展開されています。ただ、市場全体の様子見ムードを眺めて円も積極的に売り込まれるといった流れにはなっておらず、方向感の見えにくい流れとなっています。現状ドル/円は147円台半ばから後半、ユーロ/円は161円台半ばから後半、ポンド/円は189円台前半、豪ドル/円は97円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きとなっています。日中高値からの調整の動きが意識されていたが、目先は売り一巡からの買い戻し優勢の流れが展開されています。バンドの中心線まで押し戻す動きとなっていますが、中心線では抑えられる展開となっています。このまま上値を抑えられてバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。
目先はバンドの上限がじり安基調、下限がほぼ横ばいとなっています。やや上値の重さが意識される局面ですが、まだ方向感の見えにくい状況となっています。バンド幅が緩やかに縮小する流れであり、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。まだ縮小の余地はありそうで、しばらくは大きな動きにはなりにくいところですが、バンド幅の縮小傾向が継続すれば、バンドブレイクからバンドウォークといった動きとなる可能性が高まってくるだけに、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。