先週末のNY株式市場は大幅上昇となって引けました。インフレに対する警戒感は根強いものの、9月にも利下げの可能性が指摘される中でリスク志向の動きが強まる展開となりました。ダウは一時800ドル超の上昇となり、買い一巡後は小幅に下落したものの、結局654ドル高の40589ドルで引けました。
米国債市場は利回りが下落しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測が高まる中で債券に対する買い意欲が強まり、債券利回りは上値を抑えられる展開となりました。米国のPCEデフレーターは市場予想通りとなり、PCEコアデフレーターは市場予想を上回る結果となりました。インフレに対する警戒感は根強いものの、鈍化傾向は維持される流れとの見方が強まりました。米10年債利回りは4.19%台前半から半ば、30年債利回りは4.45%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての引けとなりました。米国債利回りの低下などを眺めてドルに対する売りの流れが強まりました。しかし、週末ということもあり大きな動きにはなりにくく、方向感の見えにくい流れとなりました。FOMCや米雇用統計を控えていることもあり、様子見ムードが強まる展開となりました。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.28ドル台半ばでそれぞれ引けました。
円はまちまちでの引けとなりました。日銀の金融政策決定会合を見極めたいとの思惑から、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる展開となりました。そうした中でドルインデックスの下落を受けてドル/円が小幅に下落する一方、ポンド/円などが小幅に上昇しての引けとなりました。結局ドル/円は153円台半ばから後半、ユーロ/円は166円台後半、ポンド/円は197円台後半、豪ドル/円は100円台半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直す動きとなっています。目先は横ばいであり、バンドの中心線を目指す動きとなっています。中心線に届く可能性はあるものの、上値の重さも意識されており、再度バンドの下限まで下落する可能性もあるでしょう。ただ、目先は様子見ムードが強まっており、大きな動きにはなりにくいところです。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇する動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況です。ただ、まだバンド幅は広く、大きな動きにはなりにくいでしょう。まずは方向感を見極めてからの対応となりそうですが、バンドの中心線を挟んでの小動きがしばらく続く可能性もありそうです。