昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。朝方は米GDP速報値が市場予想を上回ったことなどを受けて買い意欲が強まり、ダウは一時600ドル弱の上昇となりました。しかし、ハイテク銘柄を中心に先行きに対する警戒感が強まると売りに転じ、ダウは上げ幅を縮小、81ドル高の39935ドルで引けました。また、NASDAQはマイナス圏に沈んでの引けとなっています。
米国債市場は利回りが下落しての引けとなりました。アジア株や日本株が下げ幅を拡大する展開となったことや、米株も引けにかけて売り圧力が強まったことなどを受けて安全資産としての米国債に対する買い意欲が強まる流れとなりました。米GDP速報値の発表を受けて債券売りが強まる場面もありましたが、戻りは限定的なものとなりました。米10年債利回りは4.24%台前半、30年債利回りは4.48%台前半から半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての推移となっています。米国債利回りは上値が抑えられており、ドルも上値の重い展開となりましたが、米GDP速報値が市場予想を上回ったことなどを受けてドルの下値が支えられる展開となり、持ち直し基調となりました。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.28ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。全体的にはやや円に対する買いが優勢の流れとなっていますが、ドルインデックスの堅調地合いなどを眺めてドル/円がプラス圏での推移となるなど、持ち直し基調となっています。ただ、日銀の金融政策に対する思惑などから円に対する買い意欲は根強く、ドル/円は一時152円を割り込む流れとなりました。また、クロス円は全般的には上値を抑えられる展開となっています。円買い一巡後の反転により、現状ドル/円は153円台後半、ユーロ/円は166円台後半、ポンド/円は197円台後半、豪ドル/円は100円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、上値を抑えられましたが、目先は売り一巡から横ばいでの動きへと転じています。方向感の見えにくい流れであり、様子見ムードが強まる状況です。しばらくはこのまま横ばいでの動きが継続する可能性もありそうです。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇する動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況です。ただ、まだ縮小の余地はありそうで、しばらくは大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。目先は調整の動きが意識されているものの下値の堅い動きであり、売り一巡後は再度バンドの上限まで上昇するのではないかとみています。