昨日のNY株式市場は大幅下落となって引けました。米経済指標が市場予想に届かなかったことで足元の経済に対する警戒感が強まったことや、テスラの決算が嫌気されてハイテク銘柄を中心に下げ幅を拡大しての動きとなりました。ダウは朝方から売りの流れとなり、引けにかけて下げ幅を拡大し500ドル超の下落となりました。テスラは一時13%の下落となるなど、大幅下落となりました。結局ダウは504ドル安の39853ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。株価の軟調地合いを眺めて債券に対する買いが強まる展開となりましたが、長期債利回りを中心に持ち直し基調が強まり、引けにかけて上値を拡大する展開となりました。ただ、2年債利回りなどは大きく下落しての引けとなっています。米10年債利回りは4.28%台前半から半ば、30年債利回りは4.54%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米短期債利回りの低下などを眺めて上値を抑えられる展開となっています。ただ、長期債利回りを中心に持ち直し基調となったことで下値は支えられています。米経済指標が全体的に市場予想を下回ったことで米国の早期利下げ観測は根強く、ドル売りの流れが強まる展開となりました。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.29ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買い優勢の展開となりました。日銀の利上げに対する見方が強まる中で円に対する買い意欲が強まる展開となっています。さらに欧米株の軟調地合いなどを背景に、円は上値を拡大する展開となっています。ドル/円は1円超、ユーロ/円などは2円超の下落となって推移しています。現状ドル/円は153円台半ばから後半、ユーロ/円は166円台半ば、ポンド/円は198円台半ば、豪ドル/円は101円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し一服
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直す動きを見せ、バンドの中心線を抜けて上値を拡大する展開となりました。しかし、目先はバンドの上限まで届かずに下落に転じており、バンドの中心線を目指す形となっています。上値の重さが意識されていますが、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる展開です。このままバンドの中心線を挟んでの小動きとなる可能性が高いのではないかとみています。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇する動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されていく状況です。ただ、まだ縮小の余地はありそうで、しばらくは大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。バンドの上限もしくは下限に到達した場合はバンドブレイクからバンドウォークといった動きが意識されそうですので、まずは方向感を見極めてからの対応となりそうです。