昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米国の早期利下げ観測に対する期待感の後退などが強まり、リスク回避的な動きが展開され、ダウが小幅に下落する展開となりました。一方、NASDAQは小幅に上昇。ロボタクシーのデザインを8月8日に発表するとの報道を受けてテスラが5%超上昇し、相場をけん引しました。ただ、全体的には米国の消費者物価指数を見極めたいとの思惑から様子見ムードが強まり、大きな動きにはなりませんでした。ダウは11ドル安の38892ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測の後退が強まる中で短期債を中心に債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。ただ、長期債利回りは大きな動きにはなっておらず。様子見ムードとなりました。米10年債利回りは4.42%台半ば、30年債利回りは4.55%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは軟調
為替相場はドルインデックスが軟調地合いでの推移となっています。米国債利回りの上昇が下値を支える一方、ユーロやポンドなどに買い戻しの動きが強まる中でドルの上値が抑えられる流れとなりました。ただ、米消費者物価指数を見極めたいとの思惑が強まっており、全体的にはそこまで大きな動きにはなりませんでした。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は全体的に軟調地合いとなって推移しています。米国債利回りの上昇などを背景にドル/円が堅調地合いでの推移となっており、クロス円も底堅い動きが展開されています。ただ、日銀の介入に対する警戒感は根強く、積極的に円を売り込む流れにもなっていません。米消費者物価指数を見極めたいとの思惑もあり、ドル/円などは伸び悩みました。現状ドル/円は151円台後半、ユーロ/円は164円台後半、ポンド/円は192円台前半、豪ドル/円は100円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの小動きとなっています。バンドの下限と中心線で挟まれたレンジを動いていましたが、一時中心線を抜けて上昇する場面もありました。ただ、上値は重く、バンドの+1σで抑えられてバンドの中心線まで押し戻されています。目先は中心線を挟んでの動きで方向感の見えにくい展開となっています。しばらくは現状の動きが維持されるのではないかとみています。
現状バンドの上限が下落、下限がじり高といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向となっていますが、まだ縮小の余地は多少残っている状況です。ただ、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきており、動き出したら大きくなる可能性は高まっています。目先はバンドの中心線を意識しての動きですが、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要であり、方向感を見極めながらの対応となりそうです。