昨日のNY株式市場は大幅下落となって引けました。JOLTS求人件数が市場予想を上回ったことで週末の雇用統計がしっかりとした数値となるのではといった思惑が強まり、米国の早期利下げ観測が後退する展開となってリスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時500ドル超の下落となるなど下値を拡大しました。売り一巡後は若干持ち直し、396ドル安の39170ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。米国の早期利下げ観測が後退する中、長期債利回りを中心に上昇基調が維持されました。しかし、調整の動きがとなったことで2年債利回りなどがマイナス圏での推移となるなど、全体的には債券売りの流れが修正される展開となりました。米10年債利回りは4.34%台後半、30年債利回りは4.49%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国の早期利下げ観測が後退する一方、調整の動きから短期債利回りがマイナス圏での推移となっており、ドルの上値を抑えました。ここまでの上昇に対する調整の動きもあり、軟調地合いでの動きとなっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ばから後半、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
円は小幅まちまちでの推移となっています。ドルインデックスは下落したものの、ドル/円はほぼ変わらずでの推移となっており、クロス円も全体的に方向感の見えにくい流れとなっています。週末の雇用統計を控えて様子見ムードとなりました。ドル/円は151円台半ば、ユーロ/円は163円台前半、ポンド/円は190円台半ば、豪ドル/円は98円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直しての動きとなりましたが、バンドの中心線で抑えられており、上値の重い展開となっています。目先は大きな動きにはなっておらず、狭いレンジでの動きとなっており、方向感の見えにくい展開です。しばらくはこの動きが継続する可能性は高そうです。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇となっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積される流れとなっています。まだ縮小の余地はありそうですが、バンド幅は比較的狭い状況となっており、動き出したら大きくなる可能性もありそうです。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。