昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測や直近の下落に対する調整の動きが展開され、買い戻し優勢の流れとなりました。また、米国債利回りが低下したことも米株の下値を支えました。朝方上値を抑えられたNASDAQもプラス圏での引けとなりました。ダウは477ドル高の39760ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。欧州債利回りが低下したことや7年債入札が好調となったことなどを受けて米国債に対する買いの流れが強まる展開となりました。また、月末が近づく中で機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入ったのではないかといった見方も強まりました。結局米10年債利回りは4.19%台前半、30年債利回りは4.35%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスはほぼ変わらず
為替相場はドルインデックスがほぼ変わらずでの推移となっています。日中高値から調整の動きが入り、前営業日終値を挟んでの動きが展開されています。連休を控えて様子見ムードが強まり、全体的には小動きとなって推移しました。ユーロ/ドルは1.08ドル前半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
円は小幅まちまちでの推移となっています。田村日銀審議委員の発言がハト派的となったことで円売りの流れが強まる展開となりました。しかし、介入に対する警戒感が強まり、円に対する買い戻しの動きが強まりました。しかし、その後は様子見ムードとなり、方向感の見えにくい流れとなりました。現状ドル/円は151円台前半、ユーロ/円は163円台半ばから後半、ポンド/円は191円台前半、豪ドル/円は98円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から調整の動きが強まり上値を拡大し、バンドの中心線をブレイクしての推移となりました。ただ、バンドの上限には届かずに下落に転じ、目先はバンドの中心線をブレイクしての動きとなっています。レンジ圏での動きが意識されており、このままバンドの下限まで下落する可能性もあるでしょう。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇しての動きとなっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要で、バンドブレイクからバンドウォークといった動きも視野に入るところとなっています。目先はバンドの中心線を下抜けたことから、バンドの下限を意識しての動きとなっており、下値を拡大する展開が意識されそうです。