昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。朝方は米国債利回りの低下などを背景に買い戻しの動きが見られ、ダウは一時125ドル高まで上昇しましたが、買い一巡後は週末の3連休を前にポジション調整の動きが展開されて上値を抑えられました。引けにかけて下げ幅を拡大してマイナス圏に転じ安値圏での引けとなり、ダウは31ドル安の39282ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。欧州債利回りの低下や米国の早期利下げ観測が意識される中、債券に対する買いの動きが展開されました。さらに5年債入札が好調となったことも流れを後押ししました。結局米10年債利回りは4.23%台前半、30年債利回りは4.39%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての推移となっています。米国債利回りの低下などを眺めて積極的にドルを売る動きにはならなかったものの、ユーロやポンドに対する売りの流れが継続する中で、ドルの下値が支えられる展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.26%台前半でそれぞれ推移しています。
円は小幅に下落する流れとなっています。米PCEデフレーターの発表を控えていることもあって大きな動きにはなっていませんが、円売りの流れが維持されており、ドル/円、クロス円ともにじり高基調となっています。日本の金融政策に対する思惑から円に対する買いが意識される場面もありますが、まだ緩和的な金融政策を維持するといった見方が根強く、円の上値を抑えています。現状ドル/円は151円台半ば、ユーロ/円は164円台前半、ポンド/円は191円台前半、豪ドル/円は98円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、小動きとなっています。目先はじり安基調で、このまま下落基調を維持してバンドの中心線まで下落するかどうかに注目です。ここまでは下値の堅さが意識されており、売り一巡後はバンドの上限を目指す可能性も十分にありそうです。
現状バンドの上下限中心線が上昇する形となっており、トレンドそのものが上向きです。バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいものの、下値の堅さが意識されやすいところです。目先は上値の重さが意識されていますが、仮にバンドの中心線まで下落してもそこでは支えられてバンドの上限まで持ち直すといった動きとなるのではないでしょうか。