先週末のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。ダウはここまでの上昇に対する調整の動きとなる中で下げ幅を拡大しました。一方、米国債利回りが大幅に低下する中でハイテク銘柄に対する買いの流れが強まったことで、NASDAQはプラス圏での動きとなって史上最高値を更新しました。ダウは305ドル安の39475ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。インフレに対する警戒感は根強いものの、FOMCやパウエルFRB議長の発言などを受けて早期利下げ観測が意識されており、債券に対する買い戻しの動きが強まる流れとなりました。米10年債利回りは4.19%台後半、30年債利回りは4.37%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての引けとなりました。米国債利回りは大幅下落となったものの、ECBやBOEの利下げ開始が近付いてきているといった思惑から、ユーロやポンドに対する売り圧力が強まる形となり、反射的にドルが堅調地合いとなりました。ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ引けました。
円は買われやすい地合いとなりました。ユーロやポンドが下げ幅を拡大しましたが、ドル/円は小幅下落にとどまっています。米株の軟調地合いを眺めてリスク回避的な動きが展開されて円に対する買い戻しの動きが強まっており、日銀の金融政策に対する思惑も円買いを後押ししています。ドル/円は151円台半ば、ユーロ/円は163円台半ば、ポンド/円は190円台半ばから後半、豪ドル/円は98円台半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直して中心線を抜ける動きとなりましたが、バンドの+1σを意識して上値をおさえられ、再度バンドの中心線まで下落する展開となっています。ここから中心線で支えられるのか、中心線をブレイクして下値を拡大するのかに注目です。ただ、小動きが継続していただけに、バンドの中心線を意識した動きが継続する可能性が高そうです。
現状バンドの上限が下落、下限がじり高といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。まだ縮小の余地はありそうですが、大きな動きとなる可能性も高まってきています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。