昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測の高まりからリスク志向の動きが強まっています。連日で史上最高値を更新しており、上値を拡大しました。ただ、アップルが米司法省が反トラスト法違反で提訴されたことで4%超の下落となったことでNASDAQが上げ幅を縮小しました。結局ダウは269ドル高の39781ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。米国の早期利下げ観測の高まりから債券に対する買い圧力が強まる一方、米経済指標の堅調などが債券売りの流れを強めています。前営業日の調整の動きが意識されており、短期債利回りが上昇し、長期債利回りが低下する流れとなりました。米10年債利回りは4.26%台半ば、30年債利回りは4.43%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米短期債利回りの上昇やベイリー英中銀総裁がハト派的な発言をしたことでポンドが大きく下落したことなどを受けてドルに対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。現状ドルインデックスは104台を回復する動きとなっています。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。経済指標の堅調などを受けたドルインデックスの上昇を背景にドル/円が上昇基調となる一方、欧州通貨売りの流れが強まっており円が買われやすい地合いとなりました。ポンド/円が下げ幅を拡大する展開となりましたが、その他のクロス円は大きな動きにはなっておらず、全体的には様子見ムードとなりました。現状ドル/円は151円台半ば、ユーロ/円は164円台半ば、ポンド/円は191円台後半、豪ドル/円は99円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限からの調整の動きが意識されています。大きな動きにはなっておらず、じり安基調でバンドの中心線を目指す動きとなっています。このまま中心線まで下落する可能性は高そうですが、中心線をブレイクできるかは不透明です。流れとしてはバンドの中心線で支えられるのではないかとみています。
現状バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地がありそうで、目先は大きな動きにはなりにくいところです。バンドの中心線を意識しての動きとなっていますが、しばらくはこの動きが継続し、方向感の見えにくい流れとなる可能性もありそうです。