先週末のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。FOMCは現状維持となり、政策金利見通しでは年内3回としていた利下げ予想を維持しており、直近のインフレに対する警戒感から年2回の利下げに減るのではないかといった思惑が後退しました。さらにパウエルFRB議長の発言がハト派的となったことでリスク志向の動きが強まる展開となりました。ダウは401ドル高の39512ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。FOMCやパウエルFRB議長の発言などを受けて利下げに対する思惑が強まり、債券に対する買い戻しの動きが短期債を中心に強まる一方、米株の上昇などを受けて30年債利回りがプラス圏に浮上する展開となりました。米10年債利回りは4.27%台前半、30年債利回りは4.45%台前半から半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。FOMCやパウエルFRB議長の発言を受けて米短期債利回りが下げ幅を拡大する中でドル売り圧力が強まる展開となっています。ドルインデックスは朝方は104を回復する動きとなりましたが、下値を拡大する展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.27ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は下落する展開となっています。日銀が緩和的な金融環境を維持するとの見方を背景に円売りの流れが維持される展開となりました。その後FOMCやパウエルFRB議長の発言を受けて円に対する買い戻しの動きが展開され、さらに日経新聞が日銀の追加利上げ7月・10月観測との記事が流れたことで円買い圧力が強まりました。ただ、日経新聞の記事が観測記事に過ぎないものであり、円買いの流れが一服すると急激に巻き戻されました。また、クロス円もつれ高となっています。現状ドル/円は151円台前半、ユーロ/円は165円台前半、ポンド/円は193円台前半から半ば、豪ドル/円は99円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を意識しての動きから急落してバンドブレイクしたものの、そこからは持ち直す動きとなっています。ただ、バンドの中心線までは戻せずに目先はじり安基調です。このまま下落基調を維持してバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。持ち直してバンドの中心線を目指す可能性もありますが、上値の重さが意識される中で再度バンドの下限まで下落する可能性は高そうです。
現状バンドの上下限中心線が下落しての動きです。トレンドそのものが下向きであり、一時的に持ち直しても上値は抑えられそうです。バンドの下限まで再度下落する可能性が高そうですが、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、バンドの下限では支えられて持ち直す動きとなるのではないでしょうか。