昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米CPIは市場予想を上回る結果となり、米国の早期利下げ観測が後退する展開となりました。リスク回避的な動きから米株は朝方、軟調地合いとなる場面もありました。ただ、売り一巡後は買い戻しの動きが強まり、上値を拡大する展開となりました。FEDが注目しているスーパーコアCPIが前月から鈍化したことが意識されたとの見方もありました。結局ダウは235ドル高の39005ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米CPIが市場予想を上回ったことや米10年債入札が低調となったことで債券売りの流れとなりました。ただ、スーパーコアCPIが前月から鈍化したことなどが意識されたことで引けにかけて若干上値を抑えられる流れとなりました。結局米10年債利回りは4.15%台前半、30年債利回りは4.31%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは堅調地合い
為替相場はドルインデックスが堅調地合いとなって推移しています。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルの下値が支えられる展開となっています。ただ、ユーロに対する買い戻しの動きが強まり、ドルの上値が抑えられる展開となりました。全体的には小動きで、様子見ムードとなっています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.27ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いとなっています。米株の上昇基調を眺めて円売りの流れとなっています。また、米CPIが市場予想を上回り、米国債利回りが上昇したこともドル/円を押し上げる展開となりました。ただ、米国債利回りが引けにかけて上値を抑えられたことでドル/円も上値を抑えられました。クロス円も堅調地合いとなったものの、ドル/円につれて伸びを欠きました。現状ドル/円は147円台半ば、ユーロ/円は161円台前半から半ば、ポンド/円は188円台後半、豪ドル/円は97円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが入り、目先バンドの中心線まで下落する展開となっています。中心線で支えられて持ち直すかどうかがポイントとなりそうです。ここまではバンドの中心線で支えられる動きであり、中心線で支えられれば再度バンドの上限まで上昇する可能性がありそうです。
目先はバンドの上限がじり安、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅の縮小傾向が意識されており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地はありそうで、しばらくは大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。バンドの中心線を意識しての小動きとなる可能性もありそうで、様子見ムードが展開されそうです。