昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。エヌビディアが軟調地合いとなりハイテク銘柄を中心に上値を抑えられる展開となり、朝方は売り優勢の流れとなりました。ただ、売り一巡後は買い戻しの動きが強まり、ダウはプラス圏に浮上する展開となりました。米CPIの発表を控えて積極的には動きにくいとの思惑も相場の下値を支えました。結局ダウは46ドル高の38769ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米CPIを控えて調整の動きが強まり、利回りは短期債利回りを中心に上値を拡大する展開となりました。ただ、長期債利回りは米国の早期利下げ観測なども意識される中で積極的には動きにくい展開となり、上げ幅は限られました。結局米10年債利回りは4.09%台後半、30年債利回りは4.26%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは堅調地合い
為替相場はドルインデックスが下値の堅い動きとなって推移しています。米国債利回りの上昇などを背景に底堅い動きが展開されています。ただ、米CPIを控えていることもありドル買いは強まらず、上値を抑えられる展開となりました。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.28ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買い優勢の流れが継続しました。日銀が上場投資信託の買い入れを見送ったことを受けて円に対する買い意欲が強まる展開となり、下値を拡大する場面もありました。しかし、円に対する買いが一巡すると米株の堅調地合いなどを眺めて円売りの流れが意識される展開となりました。ドル/円は147円を割り込む動きとなっていますが、小幅下落での推移となっています。現状ドル/円は146円台後半、ユーロ/円は160円台半ば、ポンド/円は188円台前半、豪ドル/円は97円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、目先は上限から調整の動きが意識され、中心線を目指しての推移となっています。大きな動きにはなっておらずじり安基調で、方向感の見えにくい流れとなっています。ここからバンドの中心線で支えられて持ち直すのか、バンドの中心線を割り込むのかで流れが変わってきそうです。
目先はバンドの上限がじり安、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅の縮小傾向が意識されており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。バンド幅も比較的狭いことから動き出したら大きくなる可能性が高まっており、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応が必要です。