先週末のNY株式市場は下落しての引けとなりました。米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったものの、失業率や平均時給が市場予想を下回る結果となり、米国の早期利下げ観測が意識される流れとなりました。ダウは一時179ドル高まで上昇するなど上値を拡大する展開となりましたが、買い一巡後はポジション調整の動きが展開され売り圧力が強まりました。また、エヌビディアが急落したことでハイテク銘柄を中心に下げ幅を拡大する展開となり、ダウもマイナス圏での引けとなりました。結局ダウは68ドル安の38722ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの引けとなりました。米国の早期利下げ観測が意識される中で短期債利回りが低下する一方、30年債利回りなどがポジション調整の動きから持ち直す動きとなりました。10年債利回りは前営業日終値を挟んでの動きとなりましたが、引けにかけてやや上値を抑えられました。結局、米10年債利回りは4.07%台半ば、30年債利回りは4.25%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測が意識されて米短期債利回りが低下する中でドルの上値も抑えられる流れとなりました。ただ、欧州の早期利下げ観測も強まっており、ユーロ/ドルがマイナス圏に転じるなどドルの下値は支えられる流れとなりました。ここまでの下落に対する調整の動きも意識されています。ユーロ/ドルは1.09ドル台前半から半ばで、ポンド/ドルは1.28ドル台半ばで、それぞれ引けました。
円は買い優勢の流れが継続しました。米国の早期利下げ観測を背景に、日米金利差の縮小が意識される展開となり、ドル/円が1円弱の下げ幅となり、クロス円も上値を抑えられる展開となりました。円の独歩高基調が継続する流れとなっており、米株の軟調地合いも円買い圧力を強める流れとなっています。結局ドル/円は147円台前半、ユーロ/円は160円台後半、ポンド/円は189円台前半、豪ドル/円は97円台半ばでそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 横ばいでの推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線と下限で挟まれたレンジを動いていましたが、目先はバンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。ほぼ横ばいでの動きで、方向感の見えにくい流れとなっています。
目先はバンドの上下限中心線が横ばいとなっており、バンド幅も比較的狭い状況です。市場にはエネルギーが蓄積されていますが、狭いレンジでの動きが意識されており、しばらくは様子見ムードが意識されやすいところです。バンドの上限もしくは下限に到達した際は注意が必要ですが、しばらくはバンドの中心線を意識しての動きとなる可能性も十分にありそうです。