昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。買い戻しの動きが展開されて底堅い動きとなりました。米国債利回りの低下なども意識され、ハイテク銘柄を中心に買い意欲が強まる流れとなりました。ダウは75ドル高の38661ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが下落しての推移となっています。米国の早期利下げ観測が強まっており、長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。パウエルFRB議長の議会証言が想定の範囲内と受け止められたことで債券に対する買いの流れが優勢となっています。現状米10年債利回りは4.10%台半ば、30年債利回りは4.24%台前半で推移している。
為替相場 - ドルインデックスは続落
為替相場はドルインデックスが続落する展開となっています。米国債利回りが低下する流れとなっており、ドルに対する売りの流れが強まっています。パウエルFRB議長が年内の利下げの可能性に言及したこともドル売りの流れを強めています。ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.27ドル台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。米国債利回りの低下を背景にドル/円が軟調地合いとなっており、クロス円も欧州通貨を中心に円買いの流れが優勢となっています。ただ、オセアニア通貨に対する買い戻しの動きがあり、豪ドル/円などが上昇しています。現状ドル/円は149円台半ば、ユーロ/円は162円台後半、ポンド/円は190円台前半、豪ドル/円は98円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上昇しての推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となっており、バンドの中心線まで上昇する動きとなっています。目先は中心線で抑えられており、上値の重さが意識されています。このまま下落に転じてバンドの下限まで下落する可能性も十分にあるでしょう。
目先はバンドの上限が下落、下限が上昇しての動きとなっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積される展開となっています。ただ、まだ縮小の余地があり、目先はバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところではないかとみています。レンジ圏での動きが意識されやすい状況であり、しばらくは方向感の見えにくい流れとなるのではないかとみています。